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2015年7月 2日 (木)

ブリストル・アプローチ

イギリス西部の都市ブリストルに「ペニー・ブローン・キャンサー・ケア」というがんセンターがあります。
このセンターでは既存のがん治療と並行して、さまざまなセラピーを用いたがんアプローチが行われています。
がんは単に体の一臓器が病なのではなく、その人のすべて、心・体・精神全体に影響を与えるという理解に基づき、癌治療に対するホリスティック(全体的)ケアとして知られており、これをブリストル・アプローチといいます。

ブリストル・アプローチのテーマは「がんとともによく生きる」ことであり、病を抱えながらも、自らの治療法やより自分らしい生き方を主体的に決定することです。
そして患者さんと医療者、介護者、代替療法家、カウンセラーが一体となって、さまざまな補完療法を用いて肉体的、精神的なサポートします。
ただしここは病院でも、ホスピスでもありませんので、治療や終末医療、看取りなどは行いません。

そのかわりにグループ・個人カウンセリング、栄養学的アドバイス、ホメオパシー、ハーブ療法、リンパマッサージ・指圧、芸術・音楽セラピーなどを受けることができます。
またメディテーション(瞑想)やリラクゼーションなどのセルフケア術を学ぶこともできます。
数日間の宿泊コースや要望による延長が可能なばかりか、患者さんの介護者やご家族もこのケアを受けることができます。
病院の治療を選択してもしなくても、オーダーメイドのケアやセラピーが受けられる点がすばらしいと思います。

日本では、このような総合的補完療法施設に対する考えは非常に遅れており、3大治療(手術・放射線・抗がん剤)で治ると見込めなくなったらホスピスへ、という流れのままです。
患者さんの抱える痛みやしびれといった苦痛やストレスをできるだけ軽減し、病への恐怖や不安を緩和するための補完・代替医療がもっとこの国に浸透することを願ってやみません。

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