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2012年10月12日 (金)

食料自給率低下で学校給食にしわ寄せが・・・

ドイツ東部で9月下旬、幼稚園児や小学生ら1万1000人以上が給食の食材からノロウイルスに感染し、下痢や吐き気などの症状を訴える過去最大規模の食中毒が起きました。政府の調査で、給食に使用された中国産の冷凍イチゴからノロウイルスが検出されたため、食品の安全性が政治問題になっているそうです。

連邦消費者保護・食品安全庁の調査によると、原因の給食は世界最大手の給食業者であるフランスのソデクソ社が提供。ドイツ国内の給食センターで砂糖煮に調理されましたが、その際の加熱が不十分だった可能性もあるようです。

国内メディアによると、当初関連を否定していたソデクソ社ですが、後に陳謝し、補償に応じる意向を示しました。問題のイチゴは回収が進み、被害の拡大は抑えられましたが、野党からは「なぜ子どもたちが中国産イチゴを食べているのか。新鮮な地元のリンゴ煮を食べればよいではないか」と指摘。それに同調するように食料・農業・消費者保護相も「地元の食材を食べるべきだ」と発言し、国産品利用促進の議論に発展しています。

これは食料自給率93%のドイツの話ですが、やはり給食にはどこの国も予算をかけられないのか~と残念に感じました。しかしイチゴに替わるリンゴが充分にとれるなら問題はありません。一方、食料自給率の低い日本では、おおくの食料を輸入に頼っています。ましてや低コストでまかなわれる給食は「安全性」や「質」より「価格安く」や「量」に重きが置かれがちです。となれば、国産の無農薬食材より断然安い輸入食材が選ばれます。輸送コスト等が上乗せされても安いというのには理由があります。

米や野菜を安全に作ろうとすれば、手間も時間もかかります。しかし安くつくるには、自然の成長など待てませんし、効率が優先されます。いかに早く成長させ、害虫の被害にも合わず、より多くを収穫するか。結局、成長を促進させる合成化学薬品や農薬に頼らざるをえません。

そして学校給食に含まれる多種多様な合成化学薬品を成長期の子どもたちが摂取することになります。その害はノロウイルスのように数日で判明するものではなく、数10年後、もしくはその子どもの子ども世代に判明するかもしれません。これまでも安全だと信じられていたものが、後々そうではなかった・・・DDTや石綿、原子力発電所しかり・・・という経験をあきれるほどしています。

病気の際にとる薬も合成化学薬品であり、体内で化学反応を起こすことで効用を得ます。食料に含まれる合成化学薬品は動物実験によって安全?とされていますが、それを長期にわたり、かつ複合的に摂取した場合のデータや安全性は確認されていません。薬同様、体内で反応を起こし、おもわぬ変容を遂げる可能性も考えらるのです。

わが国で第一次産業の農業をささえているのはおおむね65歳以上の高齢者であり、食料自給率は39%。アメリカは130%、オーストラリアは187%、カナダは223%(2009年度農林水産省「食料自給率の推移」)です。年齢的、肉体的に耐えられず、就農人口は減る一方では、ますます輸入に依存することになります。この悪循環を断つために、政府には新規の就農者を応援するシステムづくりや学校給食の地産地消推進を、そして我々消費者は安さだけで食材を選ばず、国内の農産物を買うように心がけたいものです。特に親は子どもが学校給食で食べる食材がどこから、どのように扱われ、調理されたものなのかを知るべきではないでしょうか。輸入食材や安価な食材だけに問題があるのではありません。神奈川県の学校給食では、放射能汚染区域の1000頭余りの牛が提供されたことは記憶に新しいです。このようなしわ寄せは学校給食へ、そして健康被害を受けるのは子どもたちなのです。



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