« 予見されていた炉心溶融 | トップページ | もう買い物で人は幸せになれない »

2011年12月 2日 (金)

福島県知事、県内全原発の廃炉表明

福島県の佐藤雄平知事は30日の記者会見で、東京電力福島第一原発事故を受け、県内の原発全10基の廃炉を、復興に際しての重点項目を盛り込む「県復興計画」に明記することを表明しました。原発立地県の知事が廃炉を求めるのは初めてのことだそうですが、当然の流れだと感じます。

その3日前、NHKスペシャル「安全神話~当事者が語る事故の深層」の中で、東京電力がアメリカの最新技術を導入して初めて造ったのが福島第一原発であり、その立地基準について触れていました。建てられた40年前(1971年)当時、日本には原発を造る技術がなく、ほとんどの原発はアメリカから輸入したものでした。そのため原発を造る際に満たす基準が必要となりますが、その指針をつくったのは国の原子力委員会の専門部会(後の原子力安全委員会)であり、アメリカの指針を参考に作られました。

アメリカでは原発を建ててもよい基準について、低人口地帯を設けるよう義務づけ、さらに深刻な事故の際には退避が速やかに行われることが含まれていました。しかし国土の狭い日本には基準に沿うような立地はなく、深刻な事故は起きない(安全神話)として、事実上、低人口地帯を設けなくても建設が認められたのです!! もちろんそんな話は福島の方々に説明されるはずもなく、「退避の可能性・必要性」についても、誘致に支障がでるとのことで知らされることなく、対策もとられていませんでした。

このような事実がわかってきた今、こんなに小さな国に原発が存在すること自体、不思議でなりません。 チェルノブイリ事故で問題になったシビアアクシデント(深刻な事故)対策について、泊原発訴訟裁判への影響を抑えたい国と地元の混乱を避けたい電力会社の思惑が不幸にも一致し、最終的には原子力安全委員会がシビアアクシデント対策を国の規制の対象としないと決めました。国が明確な基準を示さな中、東京電力は民間企業としていつ起きるか、起きないかわからない事故対策にどこまでコストをかければいいのか判断が難しかったといいます。だったら対策も考えられない国が、ましてや一民間企業が原発なんか造っていいのだろうか!! ・・・ちょっと血圧が上がりそうなので、今日のところはこのくらいにしておきます。

|

« 予見されていた炉心溶融 | トップページ | もう買い物で人は幸せになれない »