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2011年1月31日 (月)

おススメします!映画「フード・インク」

R0012201 1/22より渋谷イメージフォーラムで公開されている「フード・インク~ごはんがあぶない。」を観てきました。第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネート作であり、アメリカでは公開翌週に上映館が20倍となる大ヒット映画です。しかし日本ではあまり宣伝も見かけず、話題になっていない・・・と思いきや、平日の割には以外と人が多かったです。食に関する問題作ということで、女性が多いと思っていたら、これもはずれで半数が男性でした。

映画冒頭には、ファストでお手頃価格の食品がところ狭しと陳列されるアメリカのスーパーマーケット。この大量の野菜や肉はどこでどのように育ち、加工食品はどんな製造過程を経て食卓へやってくるのでしょう。その現状を畜産家、屠殺場、農家、低所得の移民家族、昔ながらの放牧にこだわる農家などへのインタビューによって浮かび上がらせます。そこにはより安く、効率よく、巨大アメリカの胃袋を満たすために考え出されたダイナミックな農業スタイル、というより工業化(とても農業とは呼べない!)が描かれています。

全米のスーパーで売られる食肉を供給するのはたった4社の大企業であり、畜産家は企業に買い取ってもらうために言いなりにならざるを得ない現状です。以前、養鶏場では3カ月程育てて出荷したものを、現在は49日で倍の重さ(大きさ)にするだけでなく、市場で胸肉が好まれるため胸を肥大化させている!!この鶏は短期間に巨大化しているため自身の足で体を支えることができず、数歩歩くと足が折れる!!

この他にも特許を持つ大企業から遺伝子組み換えの大豆の作付けを強要される農家や企業が勧める設備投資を断ることができず借金に苦しむ下請け農家、多くの不法滞在者を低賃金で危険な食肉解体の職に使う企業、その企業の生産ラインに支障をきたさないように1日15名だけを取り締まる当局、低賃金なためブロッコリー1個を買うよりファストフードのダブルバーガーを2個買う方がお腹を満たせると言う移民家族・・・笑えない事実と矛盾が突き付けられます。

これまで工場で行われてきた効率化やコストダウンを自然相手の農家にも強要し、数社のみが莫大な利益を得る業界のおかしな構造。その昔、飢餓に苦しむ人間が充分な食糧を得るために考えられたシステムが、近年では営利優先になり過ぎ、ますます格差が広がるアメリカの現状は、遠い国の話ではありません。

日本でも車種ごとだった車の部品を共通化することで、効率よくかつコストダウンを図った車が現在リコールになっています。共通部品の不具合により、リコール台数がハンパない状態に陥ったわけですが、これはまだ食品の話ではありませんから、改善することで消費者も喜ぶ低価格と機能性を併せもつ車になる可能性があります。

しかしこと食に関しては、大きなシステムの一つとして扱うことはできない、たとえできてもしてはならないことだと思います。なぜなら私たちは野菜であれ、肉であれ、いのちをいただいているのだから。それは車のような工業製品ではありません。自分たちのいのちをながらえるために、別のいのちを犠牲にしているのです。大量生産、大量消費の実情をこの映画で検証し、今後の食べ方、生き方について考えるきっかけになる貴重な作品だと思います。O-157がどのような過程で発生したのかに興味のある方にもおススメです。ちなみに食品廃棄率No.1は日本だそうです(涙)。

http://movie.walkerplus.com/mv47138/

★おまけ:イメージフォーラムはNature KISS@(渋谷ショップ)から10分と離れていません。映画の後は喫茶で一番人気の「ジンジャーティー」や自然派クッキーはいかがでしょう。私は今回も「酵素ジュース(アップル味)」をいただきました。クッキーはうずまきが柔らかく食べやすいのですが、唯一バターが使用されています(うずまき以外は不使用)。より風味よくとのことで、製造法も今後変わるそうなので、スタッフに確認してから注文するとよいでしょう。

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