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2009年2月20日 (金)

常識を疑え

「紙は文字を書くために作られた」と多くの方が考えていると思いますが、先ごろ早稲田大学で開かれた講演会でこの定説に米エール大学のバァレリー・ハンセン教授が一石を投じました。紙の発明は中国・後漢の宦官・蔡倫であるとされている(初めて知りました)そうですが、実は蔡倫は紙の製法を改良した人物というのが正しいようで、最古の紙は紀元前180~前140年(前漢時代)の古墳から発見されています。ハンセン教授は出土品の多くの木簡や竹簡に比べ、紙がわずか10点程度で、書かれた文字も漢字2文字程度であり、この文字は紙に包んだ内容物を書きとめただけ、との見解から「紙は包むものとして生まれた」との結論に至ったようです。誰もが「紙=書くもの」という意識が強いでしょうが、実は包む、もしかしたら拭くために生まれたものなのかもしれませんね。

私もそうですが、一度自分の中で常識となった事柄を疑う機会はなかなかないですよね。でもたまには天邪鬼に疑ってみてはどうでしょう?

お気に入りの石井雅之著「もやしもん2(なぜか菌が見える某農大生のキャンパスライフを描いた漫画)」の巻末におまけとして「表皮常在菌のお話」を菌であるS.エピデルミディオスやPオバーレ、Pアクネスが自ら語っています、潔癖症はクサくなると。え~、キレイ好きが臭くなるってどういうこと? キレイ好きはキレイの間違いでしょ、との常識をお持ちの方には一読をお勧めします。簡単にいうと、表皮常在菌は体の表面で悪い細菌やカビを防ぐ健康に一役かっているのに、フケの原因などとしてやたら石鹸やシャンプーで体を洗うことで菌やカビと同時に表皮常在菌がいなくなった隙に雑菌がはびこり臭いを発するというわけです。他にも水虫菌やワキガ菌が住み着かないように皮膚を守ったり、排便後の肛門付近の大腸菌の駆逐もしてくれているのです。ちなみに人間の大便の約半分はあなたの腸内細菌の死骸です。我々は菌と共に生きていることが分かりますよね。清潔な暮らしもホドホドに、常識が常識ではない、菌は汚いだけじゃない!と理解しましょう。

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2009年2月12日 (木)

パンデミック(世界的流行)を考える

ジョン・ケリー著「黒死病 ペストの中世史」の読売新聞書評(2/8付)を読みました。黒死病(ブラック・デス)に罹った人間はリンパが腫れ、皮膚が黒ずみ死に至りますが、この病原体と人はどうのように出会ったのでしょうか? 1347年秋、ジェノヴァ人を乗せた船が黒海からシチリア島に帰還した際、ネズミと一緒に潜んでいた密航者が上陸したことで、無数の蚤が四散したことに端を発し、人類史上最悪のパンデミックとなりました。病気は欧州人口の3割を消し、混乱が極まり、毒を井戸に投げ込んだという流言飛語(わが国でもその手のデマが流れた歴史がありますが)によってユダヤ人が虐殺されるという悲劇も起こりました。現在は黒死病の正体はペストとされていますが、巻末ではその論争についても整理されている良書とのことでした。

書評は続き「現在、私たちは感染力と病原性の強い新型インフルエンザのパンデミックを恐れている。私たちがほんとうになすべきことは何か。本書で明らかにされる病気の歴史はこう語っている。それは必ずしも高価な薬剤の大量備蓄ではない。半ば諦観を持ち、半ば信じるということである。ヒトは病気を完全に撲滅することはできない。なぜなら病原体は人を住処とし、人知よりも速く進化するから。しかしさらに重要な点はこうだ。病原体の側も、人類を完全に滅ぼすことはできない。どんな病気であっても、罹らない人治る人があり、また時を経て耐性を持ちうる進化をなす。両者は絶え間なくせめぎ合いながら動き、動きながら平衡を求め続けるしかない。それがほんとうの生命の共存である」とマイブームの福岡 伸一先生が評しておりました。

それなのに、2/11朝刊には、インフルエンザ治療薬「タミフル」が効きにくい耐性ウイルスの流行を受け、同治療薬「リレンザ」200万人分をフランスから緊急輸入するとの記事が掲載されていました。これこそ「高価な薬剤の大量備蓄」であり、「耐性をもちうる進化」を阻害する行為だと感じます。そろそろ人知より速く進化する病原体を躍起になって撲滅しようとするのではなく、せめぎ合いつつ共存する方法を考える時が来ているのではないでしょうか。

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2009年2月 5日 (木)

インフルエンザ・レメディー選択のコツ

先日、インフルエンザで熱が下がらないとの応急相談がありました。右下の「検索フレーズランキング」にもインフルエンザが入らない日がないほど猛威を振るっているということですね。このブログをご利用の方は、左のカテゴリー■風邪の症状にある【ホメオパシー的インフルエンザ予防】をされ、もし罹ってしまっても【風邪・インフルエンザ】に記載のあるレメディーで対処されていることと思います。もっと詳しく知りたいという方には、ガイドブックである「ホメオパシー的予防」をお勧めします。

取り急ぎ本日は、インフルエンザに関するレメディー選びのコツについてお話しようと思います。風邪の初期症状でインフルエンザかどうか判断することはできませんが、レメディーを選択する時に病名は必要ありません。ただ状態にあったものを選択すればよいだけです。

インフルエンザであるなしに係わらず、初期段階でInflu.インフルエンザイナムをとることは有効です。それとともにOscill.オスシロコチニューム(オシロコシナム)を初期段階で使用すると症状が短期間ですむといわれています。しかしOscill.は初期に有効なレメディーであり、症状が変化したら、その状態にあったものを選択する必要があります。

熱が上がってきた時思い出すのはBell.ベラドーナだとおもいますが、インフルエンザのような症状、たとえば熱+全く動きたくない、もしくは水分を多量に欲しがる(体の乾燥)、頭痛を伴なうのであればBry.ブライオニアがよいでしょう。熱+節々の痛みがあるならRhus-t.ラストックスEup-per.ユーパトリューム・パーフがよいでしょう。熱+寒気、微熱が続く場合にはGels.ジェルセミュームも重要なレメディーになります。

レメディーは多くの要素をもつ多面体です。上記に囚われず、どんどん試してみることをお勧めします。そして身近にインフルエンザ罹患者がいると耳にしたり、家族が罹った場合はInflu.Oscill.で再度ホメオパシック予防をしましょう。セルフケアで症状が改善しない、なかなか治り切らないという場合は健康相談会や電話応急相談をご利用いただければと思います。

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