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2007年9月 3日 (月)

食品用香料で重い肺疾患

オランダのユトレヒト大学などの研究チームによると、バター風味の食品用香料「ジアセチル」が、製造工場の従業員に重い肺疾患「閉塞性細気管支炎(BOS)」を引き起こしていることを突き止めたという報道がありました。米国では、バター風味の香料を使う食品工場などで、BOS患者が多発しているそうです。ジアセチルは日本でも多用されており、厚生労働省は「情報を集めた上で対応を検討したい」としています。

日本香料工業会によると、国内では42社が年間計1.6トン(2005年)を製造し、防護マスク装着や換気などの自主対策を講じているとのことですが、吸入で疾患を引き起こす物質を食べても問題ないのかな~?と素朴な疑問が湧いてきます。しかも米国立労働安全衛生研究所は2003年末、香料を扱う事業所に対する勧告で、「防護マスクは対策として(有効性が限られ)好ましくない」と指摘しています。

今回は、ジアセチルを使用する工場で働く従業員の疾患が報道されていますが、食べることでの健康被害については言及されていません。もちろん国の安全基準を満たした香料であり、食品の毒性試験をクリアした香料なのでしょう。しかし動物実験では表れなかったり、確認できない症状が、実際に使ってみてから発見されることもあります。また、1つの食品に多種類の添加物が使用されており、それらの相互作用で起こる毒性については検査がされていません。もし体内で数種の添加物が反応を起こして、どんな有害性を生ずるのかは未知なのです。ジェシカ・ウィリアムズ著「世界を見る目が変わる50の事実」の中で、先進国では1人が年間7Kgもの添加物を食べていると書かれています。私たちの体は、日々食べているもので作られていますが、添加物が血や肉になるのでしょうか?活動のためのエネルギーになるのでしょうか?安部司著「食品の裏側」では、「自分の家族には、自社製品を食べさせない」と発言する食品会社の社長が登場します。自分の家族にも食べさせられない食品を誰のために、何のために作っているのでしょう?そんなことをしても、スーパーに行けば添加物を使っていない食品を見つけるのが困難な状況では、まったく添加物を使用しない食卓など不可能ではないでしょうか。家族のことを考えるのなら、未来の伴侶やその子供、孫のことまで考えて欲しいと思います。そしたら無差別にそんな製品をばら撒くようなことはできないと思うのですが・・・。食品製造に関わる全ての人には、是非誇りを持って、自分の子供にも食べさせたい、という姿勢でいて欲しいと願います。

添加物は確かに便利なのかもしれません。しかしそれを摂取した結果を引き受けるのは、あくまで自分自身の体であると考えねばなりません。

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